お馬鹿な君の世話係。

気づかれるのが怖くて。

気づかれてほしくなくて。


――ガタッ


席を立った私。

「ん?」

真が私を見る。

「……ちょっと…。」

私が苦笑いで言った。

「…顔色悪いけど、大丈夫かよ?」

真が心配そうに私に言う。

「だ…大丈夫…。」

そう言って、食堂を出た私。


外の空気を吸って。

自分を落ち着かせる。


大丈夫。

大丈夫だから…。


止まって…。

けど、震えは止まらない。


止まってよ。


お願いだから。

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