彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode. 0】
 
 ほら見たことか。目を輝かせる彼女に、計画は成功だとほくそ笑む。

 「いつか、業務の仕事に携わることが来るかもしれないだろ。とりあえずは秘書一本にしてくれ。俺も忙しい。こちらでやるべきことを急ピッチでやらないといけないんだ。君の力を借りたい」

 「……それって、お父様のご意向とかっていう?」

 「そう。氷室商事のためにやるべきことをやるのが俺の仕事だ」

 「で、いずれはその氷室商事に帰るのよね?私は残ってもいいんでしょ?」

 「お前は人の話を聞いていないのか?お前は俺の側にいるんだよ。どこに行こうと付いてくるんだ」

 「……私、それも嫌なんですけど」

 俊樹は菜摘を自分の膝の上に乗せて抱きしめながらかんで含めるように話す。

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