Delicious!!
「間宮、野菜弁当に入ってないんだけど?」

「大丈夫!お弁当に野菜が入ってなくても、これを食べてるから!」

間宮がそう言いながらかばんから取り出したのは、ポテトチップス。いやいや、これは野菜じゃなくてスナック菓子!

「こんなの栄養にならない!逆にニキビとかの原因になるんだぞ!」

僕がそう言えば、間宮は口を尖らせる。

「だって、野菜嫌いなんだもん!あんなの雑草じゃん!」

何てことを言うんだ、こいつ。農家の人は一生懸命僕たちのために作ってくれてるんだぞ……。

「じゃあ魚は?タンパク質は魚でも取れる」

「生臭いから嫌!」

「乳製品は?キノコ類は?」

「嫌い!」

何を言っても「嫌い」としか言わない間宮に、俺は怒りが生まれていく。そして、間宮を指差して言った。

「お前の偏食、俺が直してやる!シェフの父さんと母さんの名にかけて!」

某推理漫画のような台詞を吐き、僕はポカンとする間宮たちを置いて献立を考えるため、図書室へと走った。
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