クールな綾瀬くんと、秘密の愛され同居始めます。
◇◇◇
「綾瀬くんっ…!テスト勉強、教えてくれて本当にありがとう!」
「それ何回も聞いた」
「何回言っても感謝しきれないから」
家に帰ってきて、まず言う言葉はありがとうというお礼。
なんと学年で40位以内に入ることが出来たのだ。いつもは70位なのに。
あの時の勉強会は本当にありがたかった。
「それでね、何か綾瀬くんにお礼をしたいんだけど…」
「いらない。つーか、夢野の力だろ」
(俺のおかげだろ、とか言わないんだ…)
言いそう。だと思ったことは秘密にしておく。
「なんでもいいの!」
とにかくお礼しないと私の気がすまないから。
…すると、ちょっとだけ綾瀬くんの口角がにやっと上がった…気がした。
「……なんでも?」
「……え?うん」
ちょっぴり危険な香りが漂ったのも、気のせいだと思う。
「……じゃあさ、」
「……うん」
私のお願いを聞き入れてくれたのは良かった。
だけど少し不思議に思うことがひとつ。
な、なんで…。なんでそんなに近づいてくるんですか。たじたじと後ろに下がっていくと、背中に冷たい壁の感触。
だけど止まらないでこっちに向かってくる綾瀬くん。
(な、なに……!?)