迷惑をかけた相手になぜか溺愛されたようです。
翌日、私が会社入り口のロビーに到着すると、すぐに後ろから同期入社であり親友の理子が、凄い勢いで追いかけて来た。
「ゆ…唯…どうしたの?」
「どうしたのって…なにが?」
「なにが?じぁないわよ!その服よ!今日は何があるの?」
理子は私の服装を見て近づいて来たのだった。
理子が驚くのも無理はない、この服は玲也が買ってくれた服で上品なワンピースなのだ。
普段の私は、だいたい動きやすいパンツにジャケットのような、機能性重視の服装と言ったほうが良いオフィスカジュアルである。
しかし、今日の服装はいつもとはまるで違う、お嬢様風であり、品の良い紺色のワンピースではないか。
ご丁寧にスカートの裾にはレースが施されている。
おまけに鞄もハイブランドの最新モデルだ。ヒールも7㎝以上あり、ペタンコな靴に慣れている私にはとても歩きずらい。
理子は驚きで目を大きくして、口をパクパクさせている。
「理子…これにはいろいろと事情があってね…。」
理子はますます不審な目で私を見ている。
なにか珍しいものを見る目だ。
「ゆ…ゆ…唯、どんな事情か知らないけど…ただ事じゃないよ…ね。」
「後で…そうだ、お昼休みに理子へ話すよ。ちょっと長い話になるから…ね?」
理子は興味津々といった表情に変わった。
何故か嬉しそうに見える。
「うん!お昼に絶対教えてよ!」