迷惑をかけた相手になぜか溺愛されたようです。

しかし、その男の子を近くで見て驚いた。


やはり、日本人では無いようだが、お人形のような可愛い顔をしているではないか。
そのキラキラと光を反射するような薄いブラウンの瞳にいっぱい涙を溜めている。
思わず母性本能をくすぐられる風貌だ。


「ねぇ、お姉さん、僕はどうしたらいいの?」


本当は文句を言いたいところだが、この縋るような綺麗な瞳で見られると、何も言えなくなってしまう。


「ん…今日はもう遅いから、明日の朝になったら管理会社に連絡だね…それと、今日は部屋を使えないから、友達の家かホテルにお互い行くしかないよね。」



大きく息を吐いた唯の顔を男の子は覗き込んだ。
すると、少しして何か思いついたのか、男の子は目を大きく開けて唯を見た。



「あの…お姉さん、もしよかったらだけど…僕の兄さんのマンションに行かない?」

「お兄さん?」

「うん、でも兄さんは今フランスだから誰もいないよ。鍵も預かってるし、広いからとりあえずそこに行こうよ…僕は彼女の家に行くけど、兄さんは当分帰ってこないから、お姉さんは部屋が直るまで居てくれて大丈夫だよ。」






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