悪役令嬢は、家族の専属業火担!!~すみません、同担は拒否したします。~

私、ちょっくら学園で王子を見極めてくる!!

それからというもの、私の行動はそれはもう早かった。
推しを武力でまもるため剣を学び、
(←近衛騎士団副団長レベルの化け物)
推しを何処にいても見守れるように魔法を学び、
(←治癒とその他全属性の上級魔法、オリジナル魔法を取得した天才)
推しと並んでも侮られないように美を極め、
(←絶世の美女の爆誕)
その他にも読書や裁縫、あらゆる事を取り入れた。
(←もはやチート公爵令嬢)

それはそうと……、

実は私、ゲームでは最終的に国外追放なんだけど、その理由がヒロインちゃんを虐めたからなんだよね。
ありえなくない?
そんなんで推しから遠ざけられるなんて。
そもそも、ヒロインちゃんは基本的には好きだけど、シオンお兄さまやカイン以外のやつも誘惑するところは好きじゃない。
むしろ嫌いだ。
とても遺憾である。

って、ん??
もうこんな時間!?
やばいやばいやばい。
もう少しでシオンお兄さまとカインの剣術の授業が始まっちゃう!
二人のちょーぜつ格好いい姿を見逃しちゃう!!
終わったらめちゃくちゃカインを甘やかしてシオンお兄さまを誉めちぎるつもりなのに。
それからお父様に甘えてよしよししてもらって、お母様とお茶をしながら隙をみて抱きつく予定なのに。
急がなきゃっっーー!!

バタバタとしているいつもの慌てぶりに、屋敷の使用人一同は和みつつ、その愛らしい姿を優しく見守るのであった。
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