悪役令嬢は、家族の専属業火担!!~すみません、同担は拒否したします。~
「お、お兄様。」

「ん?なんだい?」

ああ、そんなにきらきらした顔をしないでくださいな、お兄様。
これでは第一王子に会いたくないなんて言えないではないですか。
でもでも、死亡フラグ回避しないと私の推し活があああーーーー!!!
ぐぬぬっ。

「その、あの、えっと、だ、第一王子様と一緒に登校できるのは光栄なのですが、少々荷が重いといいますか……。」

「大丈夫。リリは気楽にしてていいからね。
リリが何をしても、不敬になんてさせないから。

どんな手を使っても、ね。」

違います、違うんです、お兄様。
でも、ちょっとずれてるところも好きです。ちょー好きです。
それにしても……、天下の第一王子様に対して物騒な言葉が聞こえた気もしますけど、きっと勘違いですわよね、ええ。
と、いうか…推しから受ける愛情が最高すぎます。
ああ、生きててよかったああーーー!!!
って、いやいやいや。
第一王子と接触しちゃダメなんだって!

「リリが心配なんだ。ダメか?」

「うっ。」

やめて、やめてくださいお兄様……。
これ以上は……。

「リリ………。」

ズキッからのグハッからのズキュン
だめだ、これはダメだ。
完敗ですよ、もう。

「分かりました。私、腹を括ります!!
推しはファンが守るべし!」

そうだった!
何で思い付かなかったのだろう。
第一王子がお兄様に変な事をしないかも分からないじゃないか。
なんせ、お兄様は絶世の美男子。
そ、し、て、日本にはあった。
男×男の恋愛が。
よく知らないが、B何とかとかいうやつだ!
これは、第一王子を見極めなくてはなるまい。
死亡フラグであると同時に推しの恋愛フラグかもしれないのだ。
ヒロインちゃん(浮気者)の事はこの際置いておこう。
よし!!気を引き締め、虫(第一王子)退治だあっっ!

「後半は意味不明だけど、それは良かった。
明日はがんばろうね?
俺がしっっっかり、フォローするからね。」

「はい!!!(虫退治は私に)お任せください!」

「ふふ。(可愛い可愛いリリに変な虫、いやゴミがつかないようにしないと。)」

奇跡的に、目的が似たり寄ったりの二人であった。
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