捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
 共存できるのなら、レオニードの手を借りて強引に祓う必要もないわけだし。
「シェアハウスって本気か!」
「だって、女性の一人暮らしって不用心だと思うんですよ」
 クライヴが突っ込んでくるが、イオレッタは大まじめである。女性の一人暮らしは不用心。
 このレベルの家ならば、住民はそれなりの財を持っているのは前提となる。となれば、空き巣に入られるとか、強盗が押し入ってくるなんてことも想定には入れないといけないわけで。
「だからってな、幽霊を浄化しないのは危険だろ?」
「そうでもないよ?  悪意を持っていない幽霊の場合、精霊化することもあるし。家についている精霊とか、そのパターンのことも多いって聞いてる」
 と、レオニード。
 精霊と人は身近な存在だ。人と精霊の魂は同じものと主張している学者もいるほどだ。生まれる時に肉体を持つことを選択するかしないかで人となるか精霊となるかが決まるのだ、と。
「つまり、彼女は精霊になりかけている?」
 それなら危険はないのかもしれないとクライヴは首を傾げた。
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