捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
野営は嫌だし、魔物退治は面倒だしで基本的に遠出の依頼は受けないが、こうやって馬車があって、宿泊場所の確保もされているのなら悪くないかもしれないなんていう気にもなってくる。
「イオレッタは採取専門だもんな。それだけで終わらせるには、もったいない腕だと思うが」
「私はのんびり生きたいんですよ! のんびり生活できるだけの収入があったら、それで十分なんです」
先日見た夢のことを思い出す。父の愛を求めても求めても与えられなかった母。
偉大な祖母の才能を引き継がなかったことに劣等感を持ち、精霊使いとしての才能さえも隠してきた彼女。
精霊を縛りたくないというのも嘘ではなかっただろう。でも、それだけじゃない。
『母に遠く及ばない才能を知られるくらいなら、最初から才能がないと思われた方がよかった』という諦めと、『自分が精霊使いとなってしまったら、夫と結婚している理由がなくなる』という恐怖。
「イオレッタは採取専門だもんな。それだけで終わらせるには、もったいない腕だと思うが」
「私はのんびり生きたいんですよ! のんびり生活できるだけの収入があったら、それで十分なんです」
先日見た夢のことを思い出す。父の愛を求めても求めても与えられなかった母。
偉大な祖母の才能を引き継がなかったことに劣等感を持ち、精霊使いとしての才能さえも隠してきた彼女。
精霊を縛りたくないというのも嘘ではなかっただろう。でも、それだけじゃない。
『母に遠く及ばない才能を知られるくらいなら、最初から才能がないと思われた方がよかった』という諦めと、『自分が精霊使いとなってしまったら、夫と結婚している理由がなくなる』という恐怖。