捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
「おまけに、近頃では盗難まで発生する始末。このままでは、他の街からポーションや、薬草を買わないといけなくなりますよ」
「もう少し遠くまで採取に行ってもらえないか、頼んでみます」
「お願いしますね。こちらも、困っているんです。このままでは、薬の値段を上げないといけなくなってしまう……」
 薬師組合の長は頭を下げ、そして冒険者組合から出て行った。
「……あの」
 残されたイオレッタは、悪いことをしたような気がして、それ以上何も言えなくなってしまった。
 当てにしていた群生地が取りつくされていたからって、戻ってくるべきではなかっただろうか。もう少し探してみればよかった。
「もう一度、行ってきましょうか……?」
「いえ、まだ枯渇しているというわけではないから。明日、今まで行ってなかったところも探してもらえるかしら」
「明日も採取に出る予定だったので、大丈夫です!」
 今の状況が続くとマズイというだけで、今すぐ焦らないといけないわけではないならよかった。
< 98 / 320 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop