仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。
「あのね、忍くん」

「ん?どうしたの?」

「私、忍くんと一緒にいると、いつも楽しいんだ。だからね、ありがとうっ」


自然と笑えた。

忍くんに、このありがとうを伝えたくって。


「そ、そうなんだ。嬉しい、俺もだよ」

「えへへ、そっか、よかった!」


どうしてだか、横を向いてしまった忍くん。


だけど……そんな言葉が聞けたことが嬉しくて、ルンルン気分になっていた。


それから、校舎を出て。

その後も、ずっと手を握っていた。


「あ、あのさ、忍くんって好きなものとかある?」

「うーん」


唸りながら忍くんは、何故だか私の方を見てくる。


「……?」

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