推しは策士の御曹司【クールな外科医と間違い結婚~私、身代わりなんですが!】スピンオフ
「一生かけて愛します」
「ありがとうございます」ストレートにそう言われて、照れてしまう。
「咲月さんを大切にします」
「私も専務を……いえ、弘一さんを大切にします」
「やっと名前で呼んでくれましたね」
「職場で言うのはダメですよね。職場では今回これっきりの一回っきりです」
「咲月さん冷たい」
「職場を離れたら、ちゃんと言えるように努力します」
 うん。言いなれた専務って言葉にも、きちんとさよならしなきゃと、玲菜さんと長田さんに会ってそう思った。

「ずっと推させて下さい。いえ、推します」
 推しの宣言をすると、弘一さんは私をギュッと抱きしめた。
 うわっ!!ダメダメ!ここではいけませんっ!先輩がフロントから救済措置をとりに出てきたら、めちゃくちゃめんどくさいことになってしまう!
「ダメです専務!」焦ってしまう。
「だって、咲月さんが可愛すぎるから」
「だから、その『だって』の使い方が本当に……」
「キスしたい」
「絶対ダメ!クビになる!」
「それは困るから、我慢しましょう」
 悲しそうに私を離してそっと額にキスをした。
 もう、これだけで事件ですよ。
「他の社員のみなさんに見られました」ボソッと言うと「それは良かった」と笑顔で言われてしまった。
 ほんとうに……もう……。
 その悪びれのない笑顔を見ると、全て許してしまいそうになる。
「専務は策士ですね」
「何とでも言って下さい」
 堂々と言われてしまい、ふたりで笑う。
「咲月さん」
「はい」
「僕を愛してくれてありがとう」
「私を選んでくれて、ありがとうございます」
 
 きっかけは偶然だけど、偶然とは必然かもしれない。
 これからも丸め込まれるかもしれないけれど
 一生ずっと推させて下さいね。
 いえ、推し合いましょうね。



             【完】
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