推しは策士の御曹司【クールな外科医と間違い結婚~私、身代わりなんですが!】スピンオフ
「ブライダルの件でこちらに用事があって」
「うちで披露宴をされるのですね」綺麗な花嫁さんだろう。
「そうです。そのついでと言っては失礼だけど、咲月さんに会いたいとリクエストがあって」
「私にですか?」
「そうですよ。僕の自慢の恋人に会いたかったと思います」
「そんな高いハードルやめて下さい。長田さんも玲菜さんも、とっても綺麗で完璧な専務のお友達であって、私みたいなザコキャラがお会いするなんて、私なんて自慢にはなりません。逆に……」
「それ以上言うと、今、この場所で僕の唇で咲月さんの唇をふさぎますよ」
 きつい声を出されてしまった。この場でそれは絶対避けたい。
「咲月さんは僕の自慢です」優しい声で言われてしまった。
 雲の上のキラキラ王子様にそんな事を言われるなんて、一年前の私には想像もつかなかっただろう。
 強引でマイペースだけど、いつも私はその笑顔に丸め込まれてしまう。

「専務は私の推しです」
 ずっと推してました。今もこれからもずーっと推していくでしょう。心の中の本音を今、なぜかこの場所で伝えたくなり、私はそっとそう言った。すると「推し?」って不思議そうな声を出されてしまう。
「はい。尊敬していて大好きで、とにかく好きでたまらなくて、自分にとって自分より大切な存在で、専務が幸せなら他はどうなってもいいってくらいのものです」
 そう言うと、専務は「うわぁ」と感動していた。いや、大げさですよ。
「これ以上ないってくらい、初めての咲月さんからの愛の告白でした」目を閉じて感動している。いや、愛の告白というよりも、もっと壮大なもので……うーん、なんて言えばいいのかなぁ。言葉足らずだろうかと考えていると
「僕の推しも咲月さんです」と、言われてしまった。
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