時をこえて、またキミに恋をする。
さらに、宗治と壱さんは都子姫を想う恋のライバルだったというわけだ。


宗治の話からすると、都子姫の気持ちも含めて、宗治が結婚相手に選ばれようとしていた。

だけど、宗治がいなくなったことによって、都子姫は壱さんと結婚することとなったのだ。


そうして、現在に至る。


「だったらなおさら、俺はすぐにでも元いた時代に戻らねぇと!みすみす、壱に都子姫を渡してたまるか!」


そう言って、食べかけのごはんの入ったお茶碗を座卓に置いて、勢いよく立ち上がる宗治。

しかし、そこで『…』と間が入る。


「…で、俺はどうやったら戻れるんだ?」


結局、自分では帰り方を知らないようだった…。
< 35 / 279 >

この作品をシェア

pagetop