茜空を抱いて
今でも、覚えてる
***
私の大学生活は、ユウの言葉のおかげで満ち足りていた。
母親と喧嘩することもなく、友人にも恵まれ、今まででは考えられないほどの明るい日々を送った。
そして私はあっという間に、あの頃のユウの年齢を追い越した。
***
大学を卒業して、2年が経った。
相変わらず母親との二人暮らし。
だけど私は社会に出て、アクセサリーのデザインから販売までを行う大手の会社に勤めていた。
仕事だけに留まらず、趣味でアクセサリーを作ることも多くなった。
そんな私の作業台にはいつも、あの茜色のイヤリングが据えてある。
諦めが悪いと思われても仕方ない。
だけど私は、ユウにもう一度だけ会いたかった。
ありがとう、好きだよ。
言えなかったふたつの気持ちを、どうしても伝えたかった。
私の大学生活は、ユウの言葉のおかげで満ち足りていた。
母親と喧嘩することもなく、友人にも恵まれ、今まででは考えられないほどの明るい日々を送った。
そして私はあっという間に、あの頃のユウの年齢を追い越した。
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大学を卒業して、2年が経った。
相変わらず母親との二人暮らし。
だけど私は社会に出て、アクセサリーのデザインから販売までを行う大手の会社に勤めていた。
仕事だけに留まらず、趣味でアクセサリーを作ることも多くなった。
そんな私の作業台にはいつも、あの茜色のイヤリングが据えてある。
諦めが悪いと思われても仕方ない。
だけど私は、ユウにもう一度だけ会いたかった。
ありがとう、好きだよ。
言えなかったふたつの気持ちを、どうしても伝えたかった。