愛を奏でるワルツ~ピアニストは運命の相手を手放さない~
コンサートは大盛況で幕を閉じ、周囲の興奮は昨日以上だった。
音楽の詳しい人達なのか、昨日より今日の方が良かったという人もいれば、今日はピアノが目立ちすぎるという声も聞こえた。
顔が良いだけで音楽は普通だなどと彼を小馬鹿にしたり、期待しすぎてがっかりしたなどという言葉も耳にした。
その度に文句を言いそうになる自分がいる。
でもレンはそういうものに今もさらされているのだろう。
だからこそ。
私は顔を引き締め、地下にある楽屋のあるエリアに向かった。