俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
この二人がベッドを共にすることはなかった。

「楓、もう寝ちゃったの」

こんな時間に麗子が自分の寝室に来るなんてどうしたんだ。

楓はドアを開けて、麗子の姿に驚いた。

「どうしたんだ」

麗子の色っぽい姿に狼狽えた。

楓だって男だ、シースルーの色っぽいルームウエアで現れて戸惑わないわけがない。

麗子はいきなり抱きついてきた。

楓の首に腕を回し、耳元で囁いた。

「楓、抱いて」

そして、唇を重ねた。

楓は麗子を抱き抱えて、ベッドに下ろした。

「どう言う風の吹き回しだ」

「私たち、夫婦でしょ、ちゃんと夫の勤めを果たして」

麗子は自分でなんて可愛くないんだろうと感じた。

楓、大好き、私を求めて。

そんな言葉を練習していたのに……

楓は「夫の勤めか」とポツリと呟いた。

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