俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
私はグッと堪えていた涙が溢れてどうすることも出来なかった。

「美希ちゃん」

望月さんは私の涙を見て、抱きしめてくれた。

いけないと分かっていても、目の前の望月さんを頼ること以外、私の精神バランスを保つ方法が分からなかった。

蓮也のこと、仕事のことで多忙な日々を送っている蓮さん。
私のことまで気が回らないことくらい、理解している。

でも、ちょっとでいいから、病院へきて抱きしめてほしい。

そんな気持ちが抑えられず、望月さんに頼ってしまったのだ。

「美希ちゃん、大丈夫?」

「ごめんなさい、いつも迷惑かけてしまって」

「蓮も必死なんだよ、今頃ヒーヒー言ってるんじゃないか」

私はちょっと笑ってしまった。

なんで、望月さんと一緒だと落ち着くんだろう。

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