闇堕ちしたエリート医師は一途に禁断の果実を希う
面白いことになりましたねぇ、と好奇心旺盛な双眸が陸奥を射る。
それでも陸奥の表情は変わらない。
「亜桜氏からの了承も得ている。君たちふたりの当院での業務だが、しばらくは茜里の医師が引き継ぐ形になる。陸奥には引き続き亜桜小手毬の専属主治医としてペインクリニックを中心とした治療に専念してもらう」
「では、わたしは? リハビリテーションだけなら茜里にもスタッフがいらっしゃると思うのですが」
「こう言ってはなんだが陸奥の監視役だ。万が一のことがないよう患者と親しい女医も一名欲しいと言われてね……君たちは同期だし、うまくやっていくだろうと判断したわけだ」
「そうですかー」
加藤木は納得のいかない表情を浮かべているが、それは陸奥とて同じである。
――万が一のこと、って何だ? 万が一って? 俺が患者に手を出すとでも?
不本意ながら既に小手毬にキスしてしまった手前、反論もできないまま陸奥は心のなかでもじもじと葛藤している。
そんな陸奥の様子に気づかぬまま、加藤木は頷く。
「かしこまりました。それで、転院はいつごろ……?」
「明日だ」
「え」
きっぱりと告げる白井に、陸奥と加藤木はふたたび顔を見合わせる。
それでも陸奥の表情は変わらない。
「亜桜氏からの了承も得ている。君たちふたりの当院での業務だが、しばらくは茜里の医師が引き継ぐ形になる。陸奥には引き続き亜桜小手毬の専属主治医としてペインクリニックを中心とした治療に専念してもらう」
「では、わたしは? リハビリテーションだけなら茜里にもスタッフがいらっしゃると思うのですが」
「こう言ってはなんだが陸奥の監視役だ。万が一のことがないよう患者と親しい女医も一名欲しいと言われてね……君たちは同期だし、うまくやっていくだろうと判断したわけだ」
「そうですかー」
加藤木は納得のいかない表情を浮かべているが、それは陸奥とて同じである。
――万が一のこと、って何だ? 万が一って? 俺が患者に手を出すとでも?
不本意ながら既に小手毬にキスしてしまった手前、反論もできないまま陸奥は心のなかでもじもじと葛藤している。
そんな陸奥の様子に気づかぬまま、加藤木は頷く。
「かしこまりました。それで、転院はいつごろ……?」
「明日だ」
「え」
きっぱりと告げる白井に、陸奥と加藤木はふたたび顔を見合わせる。