闇堕ちしたエリート医師は一途に禁断の果実を希う
亜桜小手毬という名前はもう使えないが、自分の母親のように名を変え姿を隠して生きつづけることは可能だ。もう“女神”の“器”として“諸神信仰”を盲信する人間たちに調教されることも追われることもない。
死にたがりの彼女に「亜桜小手毬は死んだんだよ」と教えたらどんな顔をするのだろう。彼女のことだから、新しい名前を名乗ることになっても、住む場所を変えることになってもきっと、自由の傍にいて笑ってくれる。そう思いたい。
「たとえ“女神”に罰せられるとしても、俺は小手毬を守るからな」
母の雛菊は菊花と名を変え、なに食わぬ顔をして生き延びていた。すでに“女神”の“器”としての仕事をやり遂げた彼女は、諸見里の家に戻ることもなく、結婚することは叶わなかったが愛する雪之丞の傍にいることを選んだ。小手毬も母親のように自由に囲われて、監禁されても喜びそうな気がするが、自由は幼い頃にした約束を果たしたいから、この国から脱出することを決める。
きょうだい同士でも法的に結婚することが可能な国があるという。そこでなら、自由と小手毬は夫婦になれる。
「俺のお嫁さんに、なるんだもんな」
死にたがりの彼女に「亜桜小手毬は死んだんだよ」と教えたらどんな顔をするのだろう。彼女のことだから、新しい名前を名乗ることになっても、住む場所を変えることになってもきっと、自由の傍にいて笑ってくれる。そう思いたい。
「たとえ“女神”に罰せられるとしても、俺は小手毬を守るからな」
母の雛菊は菊花と名を変え、なに食わぬ顔をして生き延びていた。すでに“女神”の“器”としての仕事をやり遂げた彼女は、諸見里の家に戻ることもなく、結婚することは叶わなかったが愛する雪之丞の傍にいることを選んだ。小手毬も母親のように自由に囲われて、監禁されても喜びそうな気がするが、自由は幼い頃にした約束を果たしたいから、この国から脱出することを決める。
きょうだい同士でも法的に結婚することが可能な国があるという。そこでなら、自由と小手毬は夫婦になれる。
「俺のお嫁さんに、なるんだもんな」