浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】
優しい時間が、私たちを包み込む。

お肉料理もお魚料理もとても美味しくて、大満足だ。

最後に出てきたお料理のお皿が下げられてしばらくすると「デザート、お持ちいたしますね」とウェイトレスさんに声を掛けられた。

しばらくすると、ウェイトレスさんが奥からデザートプレートを運んで来てくれた。


「お待たせいたしました」


と言うのと同時に、テーブルの上に置かれたデザートプレート。

いちごたっぷりのショートケーキの横には〝Will you marry ne?〟と書かれていて、周りには色鮮やかなフルーツが散りばめられていた。

そして、奥からはもう1人のウェイトレスさんが真っ赤な薔薇の大きな花束を抱えて、こちらへと向かって来ている。

それを見た瞬間涙が溢れ、止まらなくなってしまう。


「水姫、本当に愛してる。 俺と結婚してください」


と言いながら、ついさっき受け取りに行ったエンゲージリングの小さな白い箱をパカッと開けた。

涙ながらに「はい」と笑顔で応えると、望さんは左手薬指にエンゲージリングを通してくれる。

続けて、大きな薔薇の花束も手渡してくれた。


「108本の薔薇の花束なんだ」

「えぇ……もう、私今本当に幸せです。 望さんを好きになって、本当によかった」


なんとか声を絞り出し、涙でいっぱいの私をぎゅっと抱きしめてくれる望さん。

左手薬指には、一生消えることのない愛の証が輝いていたーーー。
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