再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。

「都に行ってみたかったのか?」
「はい。都の今の様子が気になって。その……やっぱり竜帝妃になるのならこの国のことを色々知っておきたいと思ったんです」
「コハル……」
「あ、そうだ。都の人たちがリューのことを話してました」
「俺のことを?」

 リューが目を瞬いて、私はふふと笑う。

「リューへの感謝と、あと陛下には幸せになって欲しいって。リュー、皆に愛されてますね」
「――そ、そうか。不満でないなら良かった」

 照れてしまったのか、彼は再び天井を見上げた。

「そのときに私の話も出て……皆が私を歓迎してくれてるんだってわかりました」
「? 前にそう言ったろう」
「そうなんですが、やっぱり自信がなくて。なので、今日都に行けて良かったです。――あ、でも心配を掛けてしまって本当にすみませんでした」
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