偽る恋のはじめかた
「……ちゃんと好きです、よ?」
「俺の方が、さーちゃんのこと好きな自信あるけどな」
「わ、私だって……!」
「……っ!」
チュッと音を立てて触れるだけのキスで唇が離れると、甘く揺れる瞳と目が合う。色気が零れ出している彼に本能のまま、今度は私から唇を合わせる。
触れるだけのキスから、深く熱いキスへと変わっていく。
許可もとらずにキスをしても、受け入れられるのは彼女だけの……、私だけの特権だ。
腰に回された手は優しく包み込んでくれる。
熱い唇からも、優しい指先からも愛を感じる。
今ここに言葉はないけど、愛が伝わってくる。
嫉妬で荒れていた心が浄化されるように、今は幸せで満ち溢れている。