偽る恋のはじめかた
「上級者の会話だと・・・・・、
上司『はあ〜また失敗したのか』
部下『すみません』
上司『俺がやっておくから、もうお前はいい』
部下『・・・・・すみません』
上司『・・・・・まあ、いつも頑張ってることを俺は知ってるから』
最後に優しい言葉を持ってくるだけで、印象が全然変わります。この場合のように、冷たく言い放った後で言うと、さらに効果がアップします。
マストはこの最後の台詞の後に頭ポンです。ただし、これをやっていいのはイケメンに限ります。普通の人がやったら、ただのセクハラです」
桐生課長は白い手帳に必死にメモをとっている。その顔は一生懸命で、まるで授業でテストに出るポイントを聞く受験生のようだ。
「今までの課長は、前者みたくフォローや、優しさが感じられませんでした。なので、今後はフォローと優しさを最後に付け足すことを心掛けてください」
「なるほど・・・・・。先生の言うことは分かりやすい」
———いつのまにか私は先生と呼ばれていた