偽る恋のはじめかた
「お待たせ致しました」
個室のドアがノックされたあと、着物を着て上品さが溢れ出ている店員さんが料理を運んでくれた。小鉢の数がたくさんあり、ランチとは思えないほどに豪華で驚いた。お腹の減り具合も極限に達している。
「食べていいですか?いただきます!」
美味しそうな料理を目の前にしても、まだメモを取っているので、私は待ちきれずに先に食べ始めることにした。
仕事の時に見る顔よりも、真剣に見えるのは気のせいだろうか。