御曹司様、私、別の人を好きなまま貴方の妻になります
寝室を出ると、美味しそうな朝食の匂いが広がる。

「おはよう、花鈴」

玲二さんがエプロン姿で朝食を作っていた。

「え?私の分まで・・・」

「昨日は色々あって疲れただろうから、今日は俺が作ったよ。もし落ち着いたら花鈴の料理も食べてみたいな」

「ありがとうございます。玲二さん、忙しいのに・・・」

「花鈴だって、実家の仕事を毎日手伝っているだろう?共働きなら家事も分担するのが妥当だろう?」

玲二さんが御令嬢方から人気があるのが分かる気がした。

甘いルックスに気遣いまで出来て、御曹司。

人気がない方がおかしいくらいだ。
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