世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
「私ね、合理的で利己的な性格なの。世界の嫁には、現場を全体的に見る力及び経営者としての視点で物事を考えられるか、素質があるかも大切だと考えてるの。世界を公私共に支える気があるなら、大きな視点で物事をみて判断できるかどうか見させてもらう。あ、勿論自分一人の力で作成してね。そして見積の出来栄えが心奈さんの方が良かったら即刻別れて」
私は思わず唇を噛み締めた。
カタログと商品知識があれば経験がなくともある程度作成することはできる。世界がいい例だ。ただ経費・人件費算出となると会社の財政や現在受けている融資額といった、会社のお財布事情を詳しく知り、実務経験をもって学ばなければデータだけでは難しい。
誰にも頼らずにこんな大きな現場の見積を作成するなら、見積は初心者だとしても経理課で働いていて不動産業界の内情にも詳しい心奈の方が有利だ。でも……世界との交際を認めてもらうチャンスはきっとこれきりだ。
(……やるしか……ないよね)
私は膝の上で拳を握った。
「分かりました」
「ふっ……そういうと思ったわ、せいぜい頑張って」
私は資料を封筒に入れると由紀恵に一礼した。
「それでは私は」
「待ちなさい、もう一つ話があるの」
「え?」
立ち上がろうとした私を制すると由紀恵が社長室の扉に目をやった。
私は思わず唇を噛み締めた。
カタログと商品知識があれば経験がなくともある程度作成することはできる。世界がいい例だ。ただ経費・人件費算出となると会社の財政や現在受けている融資額といった、会社のお財布事情を詳しく知り、実務経験をもって学ばなければデータだけでは難しい。
誰にも頼らずにこんな大きな現場の見積を作成するなら、見積は初心者だとしても経理課で働いていて不動産業界の内情にも詳しい心奈の方が有利だ。でも……世界との交際を認めてもらうチャンスはきっとこれきりだ。
(……やるしか……ないよね)
私は膝の上で拳を握った。
「分かりました」
「ふっ……そういうと思ったわ、せいぜい頑張って」
私は資料を封筒に入れると由紀恵に一礼した。
「それでは私は」
「待ちなさい、もう一つ話があるの」
「え?」
立ち上がろうとした私を制すると由紀恵が社長室の扉に目をやった。