世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
ガチャリと殿村が玄関を開ける音に、何故だか悪いことをしているかのような錯覚を起こす。部屋に一歩入れば、殿村の優しい匂いとわずかにタバコの匂いがした。
「はい、どうぞ。散らかってるけど」
殿村がスリッパを出しながら部屋の奥を指差した。
「あ、ありがとう」
私はそっと足を差し入れる。殿村とお揃いの紺色のスリッパを履くだけでこんなに緊張するとは思わなかった。殿村についてリビングへ行けば今度は殿村がソファーを指差す。
「ココア入れるから、適当に座ってて」
「うん……」
私はスプリングコートを脱ぐと畳んで鞄の上におき、ちょこんと正座した。すぐに殿村の笑い声が聞こえてくる。
「あのな、商談しにいたわけじゃあるまいし、足崩せよ。また攣るぞ」
「そう、よね。そうする……」
私はぎこちなくそう返事をすると控えめに足を斜めにして崩した。殿村の自宅にはもちろん初めてきたが、一人暮らしにしてはかなり広く2LDKの間取りで、ブラウンを基調とした木製家具がセンスよく配置されている。穏やかで優しい殿村の人柄と同じでほっとする空間だ。
(世界くん家とは全然違う……)
黒を基調としたスタイリッシュな家具とセミダブルのベッドがポツンとおいてあるだけの、ほとんど物のない世界の部屋とは正反対かもしれない。
「すごく、綺麗にしてるじゃない」
カチッと電気ポットの音がして、殿村がマグカップにお湯を注ぐ音がする。
「そうか?完璧主義の梅子がそう言うってことは、僕の方が綺麗好きってことかな?」
「そうね。こんなに綺麗にされてたら、うちなんて見せれたもんじゃないわよ」
(あ……)
そう言ってからすぐに後悔する。
「気になるな、今度梅子の部屋も現場調査いかなきゃだな。どうぞ」
殿村がマグカップをソファーの前の木製テーブルにコトンと置くと、私の斜め向かいのカーペットの上にあぐらをかいた。
「はい、どうぞ。散らかってるけど」
殿村がスリッパを出しながら部屋の奥を指差した。
「あ、ありがとう」
私はそっと足を差し入れる。殿村とお揃いの紺色のスリッパを履くだけでこんなに緊張するとは思わなかった。殿村についてリビングへ行けば今度は殿村がソファーを指差す。
「ココア入れるから、適当に座ってて」
「うん……」
私はスプリングコートを脱ぐと畳んで鞄の上におき、ちょこんと正座した。すぐに殿村の笑い声が聞こえてくる。
「あのな、商談しにいたわけじゃあるまいし、足崩せよ。また攣るぞ」
「そう、よね。そうする……」
私はぎこちなくそう返事をすると控えめに足を斜めにして崩した。殿村の自宅にはもちろん初めてきたが、一人暮らしにしてはかなり広く2LDKの間取りで、ブラウンを基調とした木製家具がセンスよく配置されている。穏やかで優しい殿村の人柄と同じでほっとする空間だ。
(世界くん家とは全然違う……)
黒を基調としたスタイリッシュな家具とセミダブルのベッドがポツンとおいてあるだけの、ほとんど物のない世界の部屋とは正反対かもしれない。
「すごく、綺麗にしてるじゃない」
カチッと電気ポットの音がして、殿村がマグカップにお湯を注ぐ音がする。
「そうか?完璧主義の梅子がそう言うってことは、僕の方が綺麗好きってことかな?」
「そうね。こんなに綺麗にされてたら、うちなんて見せれたもんじゃないわよ」
(あ……)
そう言ってからすぐに後悔する。
「気になるな、今度梅子の部屋も現場調査いかなきゃだな。どうぞ」
殿村がマグカップをソファーの前の木製テーブルにコトンと置くと、私の斜め向かいのカーペットの上にあぐらをかいた。