世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
「……世界くんだったんだね……」

「おっそ」

そう意地悪な言い方をしながらも世界が痛いほどに私を抱きしめてくれる。

「だから運命の人って言ったじゃん。十年前、俺と梅子さんは雷の鳴る日に会ってんだよ。あとさー。あの日梅子さんから、舌打ちは幸せが逃げてくからって言われてさ、俺やめたんだ。いつかまた梅子さんに会いたくて、願掛けみたいな?」

「……そう、なの?」

世界が頷くとふっと笑う。

「俺の初恋だったから」

「え……」

「だからあの時さ、俺、別れ際こう言ったんだ。もし、もう一度会えたら……」

世界の両手が私の頬に触れると世界が私を真っ直ぐに見つめた。

「俺のおよめさんになって」

その声に言葉に、もう何ひとつ言葉が出てこない。

「泣かないでよ。何度でも言うし誓う。俺は梅子さんが好きだよ。一生大事にする。一生よそ見なんてしない、もう梅子さんしか見えないから。俺には梅子さんだけだから。だからずっと俺のそばにいて?」

子供みたいに泣きじゃくる私を見ながら世界が意地悪に笑う。

「マジで泣き虫っすね、でも誕生日に言えて良かった」

「何で、それ……」

「ふっ……カレンダーに書き込んでたじゃん。○印に35って。バレバレ」

「年……言わないで……ひっく」

「年なんて関係ねぇし」

世界が私の髪をすくように撫でた。

「ねぇ、誕生日にプロポーズされて泣くってことは、返事オッケーってことっすよね?」

「ば、か……ひっく……どれだけ……ポジティブなのよ……」

「はいはい、もういいっす。はい、ゴロンして」

「きゃ……待っ……ンンッ」

あっと言う間にシーツに縫い付けられて世界の唇が私へと重ねられる。

「てことで……今日はもう意識飛ばしても待てしないんで覚悟してくださいね。てゆうか最終確認ですけど俺のこと好きだよね?」
< 235 / 291 >

この作品をシェア

pagetop