つぽみは、いつか花開く


「.........っ、桃、くん?」

「いま、その顔はやばいから、」



私が桃くんを見上げると、
照れたように、桃くんの顔は真っ赤。



「つぼみ、聞いて?」



その顔のまま、私に言葉を紡ぐ桃くん。



「なっ、なに、桃くん?」

「僕とつぼみの名前は対だから、」



分かってる......正反対なんて、当たり前のこと。



「焦らなくたってだいじょーぶ、」



そう言って、
私の頭をポンポンと撫でると............



「つぼみは、いつか花開くから」



その言葉と同時。



「んっ............」



私のくちびるに桃くんのくちびるが重なった。



そのキスは、嫌ではなくって。



桃くんがいれば、いつか、
その言葉通り、未来で花開く気がするっ。



そんな、キスだった.....................





fin.
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