僕の欲しい君の薬指



全ての責任は私にある。こうなってしまった原因も、服を乱して珠々さんと肌を密着させている原因も、天糸君が倒れてしまった原因も、何もかも私の責任だ。



「珠々さん…あの…「黙って」」



プルプルと震える唇をどうにか動かして声を発したものの、一瞬にして掻き消される。珠々さんが親指の腹で私の唇に栓をする。まだ震えの止まらないそこを撫でて、チュッと音を立てて短いキスが落とされる。

離れたと思ったら再び降り注ぎ、解放されたと思ったら又も栓をされてしまう。終いには、熱い熱い唾液を孕んだ舌が私の唇を愛撫した。



「愛してる。だから、月弓の全てが欲しい」



熱烈な告白だと思った。ふざけていない事も冗談でない事も、相手の表情や声色を伺えばすぐに察せる。身体をどう動かしても相手の前では無力でしかない。


私は今から…珠々さんに暴かれてしまうのだ。身体の隅々まで、この人に知られてしまうのだ。その現実を理解すればする程に、天糸君の体温が恋しくなる。天糸君の意地悪なのにドロドロに溶けてしまいそうになる口付けが愛おしくなる。



珠々さんの手が、私の胸の膨らみを下着越しに捕らえた。それに反応して身体が跳ねて腰が浮く。冷や汗とも脂汗とも云える水滴がたらりと流れる私の腹を、相手が噛んで執拗にキスの雨を落とす。


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