うた×バト〜思いは歌声にのせて〜
そのままドキドキして顔が火照ってきた私は、赤くなる顔を隠そうとして帽子をかぶっていなかったことを思い出す。
ちょっと前に、この東屋で二人きりでいるときだけは素顔でいて欲しいって雄翔くんに頼まれたんだ。
雄翔くんには素顔がバレちゃってるし、彼の前でだけなら何も問題ないから二つ返事で了解した。
……キレイな髪を見ていたいから、なんて言われたら断れるわけないよね?
そのときのことも思い出して更に赤くなる顔。
でも隠すための帽子はかぶってないから、仕方なく手のひらで両頬を包んだ。
「流歌? どうしたんだ、顔隠して……かわいいんだけど」
「っか! そ、そういうこと気軽に言っちゃダメだよっ! 雄翔くんみたいに優しくてカッコイイ人に言われたら、女の子はすぐに勘違いしちゃうんだから!」
これ以上は私の心臓が持ちそうになくて、もう言わないでってダメ出しする。
そのまま『ごめん』とか『ふーん』とか言って聞き流してくれればいいのに……。
「勘違いって、どんな?」
雄翔くんは楽しそうな声音で突っ込んで聞いて来る。
ちょっと視線を上げて雄翔くんを見ると、彼は少しだけおじわるそうな顔をしていた。
「え? そ、それは……」
雄翔くんが私に気があるんじゃないかって勘違いするってことだよ!
なんて、言えるわけがない。
ちょっと前に、この東屋で二人きりでいるときだけは素顔でいて欲しいって雄翔くんに頼まれたんだ。
雄翔くんには素顔がバレちゃってるし、彼の前でだけなら何も問題ないから二つ返事で了解した。
……キレイな髪を見ていたいから、なんて言われたら断れるわけないよね?
そのときのことも思い出して更に赤くなる顔。
でも隠すための帽子はかぶってないから、仕方なく手のひらで両頬を包んだ。
「流歌? どうしたんだ、顔隠して……かわいいんだけど」
「っか! そ、そういうこと気軽に言っちゃダメだよっ! 雄翔くんみたいに優しくてカッコイイ人に言われたら、女の子はすぐに勘違いしちゃうんだから!」
これ以上は私の心臓が持ちそうになくて、もう言わないでってダメ出しする。
そのまま『ごめん』とか『ふーん』とか言って聞き流してくれればいいのに……。
「勘違いって、どんな?」
雄翔くんは楽しそうな声音で突っ込んで聞いて来る。
ちょっと視線を上げて雄翔くんを見ると、彼は少しだけおじわるそうな顔をしていた。
「え? そ、それは……」
雄翔くんが私に気があるんじゃないかって勘違いするってことだよ!
なんて、言えるわけがない。