うた×バト〜思いは歌声にのせて〜
本選
『さあ、本日は準決勝からの始まりだ! そしてお昼を挟んだら三位決定戦と決勝だ!』
新会場の巨大スクリーンの横に設置された壇上でキョウが本日の予定をアナウンスしている。
もう少しで準備が整って、最初の準決勝が始まる。
その最初の準決勝が、中等部一学年の私の出番。
「うっ、緊張してきた」
本選でもある今日はいろんな職種の来賓が観覧席の前列を陣取っている。
本当にこの学期末トーナメントは企業へのアピールチャンスになるんだなってよく分かる構図だ。
準決勝はまだ新バージョンの《シング・バトル》じゃないけれど、この様子を見れば注目されていることはよく分かる。
「大丈夫? ほら、深呼吸したら?」
千絵ちゃんが私の背中に手を当てて落ち着くよう声を掛けてくれる。
今日はお手伝いに駆り出されないため、みんなは近くで応援してくれるんだ。
「すぅーはぁー……ありがとう……“ハコ”に入れば気にしないでいられると思うんだけど」
「まあ、切り替えられるなら良いけどさ」
力なく微笑む私に千代ちゃんが眉を下げる。
そんな中、藤子ちゃんがハッキリと声を上げた。
新会場の巨大スクリーンの横に設置された壇上でキョウが本日の予定をアナウンスしている。
もう少しで準備が整って、最初の準決勝が始まる。
その最初の準決勝が、中等部一学年の私の出番。
「うっ、緊張してきた」
本選でもある今日はいろんな職種の来賓が観覧席の前列を陣取っている。
本当にこの学期末トーナメントは企業へのアピールチャンスになるんだなってよく分かる構図だ。
準決勝はまだ新バージョンの《シング・バトル》じゃないけれど、この様子を見れば注目されていることはよく分かる。
「大丈夫? ほら、深呼吸したら?」
千絵ちゃんが私の背中に手を当てて落ち着くよう声を掛けてくれる。
今日はお手伝いに駆り出されないため、みんなは近くで応援してくれるんだ。
「すぅーはぁー……ありがとう……“ハコ”に入れば気にしないでいられると思うんだけど」
「まあ、切り替えられるなら良いけどさ」
力なく微笑む私に千代ちゃんが眉を下げる。
そんな中、藤子ちゃんがハッキリと声を上げた。