うた×バト〜思いは歌声にのせて〜
「えっと、私がQRコード出すね」
読み取ってもらえるように操作すると、ラブちゃんが画面外から引っ張り出すような動きをしてQRコードを表示させる。
“うたアニ”は色んなアプリとも共有出来て、こうやってSNSの補助をしてくれたりアラームで時間を教えてくれたりもするんだ。
だから歌が苦手な子でも作ってるんだよね。
「お、サンキュ」
短くお礼を言った雄翔くんはすぐに私のQRコードを読み取ってくれる。
すると、私たちが連絡先交換をしていることに気づいたクラスメートが何人も近づいてきた。
「何? 連絡先交換? ねえ、私も交換していい⁉」
「え⁉ 雄翔と交換? 俺も良いか⁉」
男女問わずみんなが雄翔くんに近づいて来る。
私はそんなたくさんのクラスメートから隠れるように帽子を深くかぶり、できるだけ壁際に寄って身を縮こませた。
帽子の端をちょっとだけ上げてひっきりなしに連絡先を交換している雄翔くんを見る。
やっぱり人気者だなぁって思った。
そんな状態は担任の先生が教室に入って来るまで続いて、私はちょっと居心地が悪かったんだけど……。
【これからよろしくな、流歌!】
いつの間に打ち込んでいたのか、雄翔くんから届いたそのメッセージに居心地の悪さも吹き飛んじゃった。
もうホント、過剰ファンサだよ……。
なんて思ったけれど、嬉しい気持ちは隠すことが出来なかった。
読み取ってもらえるように操作すると、ラブちゃんが画面外から引っ張り出すような動きをしてQRコードを表示させる。
“うたアニ”は色んなアプリとも共有出来て、こうやってSNSの補助をしてくれたりアラームで時間を教えてくれたりもするんだ。
だから歌が苦手な子でも作ってるんだよね。
「お、サンキュ」
短くお礼を言った雄翔くんはすぐに私のQRコードを読み取ってくれる。
すると、私たちが連絡先交換をしていることに気づいたクラスメートが何人も近づいてきた。
「何? 連絡先交換? ねえ、私も交換していい⁉」
「え⁉ 雄翔と交換? 俺も良いか⁉」
男女問わずみんなが雄翔くんに近づいて来る。
私はそんなたくさんのクラスメートから隠れるように帽子を深くかぶり、できるだけ壁際に寄って身を縮こませた。
帽子の端をちょっとだけ上げてひっきりなしに連絡先を交換している雄翔くんを見る。
やっぱり人気者だなぁって思った。
そんな状態は担任の先生が教室に入って来るまで続いて、私はちょっと居心地が悪かったんだけど……。
【これからよろしくな、流歌!】
いつの間に打ち込んでいたのか、雄翔くんから届いたそのメッセージに居心地の悪さも吹き飛んじゃった。
もうホント、過剰ファンサだよ……。
なんて思ったけれど、嬉しい気持ちは隠すことが出来なかった。