命令教室
「歩、顔真っ青だよ! 大丈夫?」


未来が驚いたのはライトで照らし出された私の顔色だった。
でもなんだっていい。
とにかくここから出たい!
こうしている間にもまたさっきの唸り声が耳元で聞こえてきそうで、全身に鳥肌が立つ。


「仕方ない。出るか」


私の異様な怖がり方を見て充がそう判断したのだった。
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