王子様との奇跡な恋をⅢ


唯一「覚えてる。唯人さんが落ち込んでるように見えたから、咄嗟に言ったの。」




唯人「唯一の方が痛くて大丈夫じゃないはずなのに、人のことを心配するのを見て、一目惚れしたんだよ。」




唯一「それって、お店で話してた。」




唯人「うん。俺の初恋は唯一だよ。」




唯一「私てっきりあの店員さんのことかと……。」




唯人「あいつ?ありえないよ。しかもあいつ彼氏いるし。」




唯一「えっ!彼氏がいたの!?」




唯人「うん。」




唯一「私の中の記憶では唯人さんが途中で引越したと思うんだけど、なんで?」




唯人「唯一の事件があったから。」




唯一「私の?」




唯人「うん。」

「事件の日、いつもみたいに俺と唯一は公園で待ち合わせしていたんだ。」

「あの日は先生に呼ばれて約束の時間よりも遅めに公園について、慌てて向かったけどそこに唯一は居なくて。けど、唯一のお母さんが唯一の名前をずっと呼んでて何かがおかしいと思って声をかけたんだ。そしたら唯一が居なくなったって言われて、まだ近くにいるかもしれないと思って2人で探し続けた。」







゛私はその時のことを知ってる。知らないはずなのに、知ってる……。私はその時。゛






唯人「探してたら遠くから声が聞こえてきたんだ。叫ぶような声が。」





゛そうだ。私は助けを求めてた。゛

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