夏の終わりに僕は恋をする
「え?あ……!あの!」
突然現れたものだから流石にテンパってしまって言葉が出てこなくなる。
「あの時の……!助けてくれてありがとうございました!」
「礼言うためにまた来たの?」
「いや、そういう訳じゃないんですけどっ…!そうやって言ったら感謝してないみたいになりますね?それは違くてっ…!!」
必死に弁解してみるけどいざ会ったら何を伝えたらいいのか分からなくて自分でも何を言ってるのか分からなくなる。そんな私を見て、
「ぷっ…、焦りすぎだろ」
第一印象からクールで笑わなさそうだなーと勝手に思ってた彼が思いっきし吹き出して可笑しそうに笑う。
「えーっと、キミ名前は?」
「…要」
「要くん!私は夏芽!あの……良かったらお友達になってください!」
「は?」
要くんは今度は驚いたような表情をしてこちらを見つめる。
「前も言ったと思うんだけど、私こっちの人間じゃないから全然友達いなくて。要くんが友達1号になってくれないかなー?って……」
「いやだ」
考える暇もなく即答されてガーンと効果音がつくくらい落ち込む。そ、そんな即答しなくたっていいのに……。でも諦めたくなかった私は、
「じゃあ毎日会えば友達になれるよね?」
「は?」
「要くんは大体この川にいる事が多いの?」
「人の話聞いてんの?友達になんかならないけど」
「毎日会えば考えも変わるかもしれないじゃん!じゃあまた明日ねー!」
そう言って私は自転車に乗りバイバーイと手を振ってその場を去った。ちょっと強引だったかなー?と思ったけど、本当に嫌だったら要くんはあの場所に来なければいいもんね、そう思ったら別に大丈夫かと思った。