上司の甘い復讐





オフィスに帰り、ハゲ崎に突き戻された報告書を読む。

私なりに頑張って作ったのに、奴は最低な態度で馬鹿にした。

上司がハゲ崎ではなかったら良かった。

隣の部署の鈴木さんなんかは、優しくて理想的な上司だ。




 
仕方なく報告書を手直ししていると電話がかかってくる。

電話を取るのも下っ端の仕事だ。

私は素早く電話に出ると、


「大倉さん。

新商品のパッケージデザインを送付しました。

確認いただけますか?」


デザイン部門からだった。

私はすぐにメールを開き、そのデザインを確認する。

すると、とってもポップでカラフルな画像が広がっている。



「わぁ!可愛くていいと思います!」


私はにこやかに答えていた。


「このデザインだと子供たちが喜んで買ってくれそうです。

部内でも展開し、またお返事いたしますね」


そして電話を切る。


< 10 / 349 >

この作品をシェア

pagetop