上司の甘い復讐
そんなことを考えている私の思考は、
「お前ら」
あからさまに苛立つ翔太さんの声で掻き消された。
恐る恐る翔太さんのほうを見ると、奴はすでに電話を終え、腕を組んで私たちを睨んでいる。
「てめぇらが花火大会に行こうが何しようが勝手だが、業務は終わったのか」
私の隣にいる山村君は、彼の気迫に怯えてしまって、
「は、ハイッ!!すみません!!」
なんて、軍隊のように背を伸ばす。
入ったばかりの新人山村君を怖がらせるなんて、翔太さんはどうかしている。
山村君が怖がって辞めてしまったらどうするのだろうか。