上司の甘い復讐



色々考えている私は不気味ににやけたりしていたんだろう。

ハゲ崎の


「ミキさん、どうしました?」


なんて言葉にはっと我にかえる。

そして慌てて言っていた。



「Hさんがこんなハゲ……ではなく、素敵なかただったので、びっくりしています。

私もお会いできて嬉しいな」


出来る限り自然のスマイルを放つ。

そのまま続けた。


「それにこんな素敵なお店に連れてきていただけるなんて!」


「喜んでいただけて嬉しいです」


ハゲ崎はまたにこやかに言う。



こうやって改めてハゲ崎を見ると、もちろんハゲではいないし、むしろ落ち着いた黒髪はきちんとワックスでセットされているし、優しそうでかっこいいと思ってしまう。

だけどハゲ崎の本性を知っている私は、こんな外面だけで惚れるはずがない。

ハゲ崎を酷く振ることを想像するだけでワクワクするのだった。


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