上司の甘い復讐
身体からぞぞーっと血の気が引いた。
この人、知っているんだ。
知っていて、知らないふりをしていたんだ。
罠に引っかけてやろうと思ったけど、引っかかったのは私のほうだったんだ。
「い………嫌ぁぁぁあ!!」
私はありったけの力でハゲ崎を突き飛ばした。
油断していたハゲ崎は、まるでギャグ漫画のように吹っ飛んだ。
私はハゲ崎を見ることも出来ず、転がるように扉から出る。
そして、マンションの廊下を猛ダッシュした。