別れを決めたので、最後に愛をください~60日間のかりそめ婚で御曹司の独占欲が溢れ出す~
「え、こんな時間に、誰?」
すでに21時になろうとしている。宅急便が届く予定もない。
知らない人だったら居留守を使おうと音をたてないように立ち上がり、モニターを見た未来は驚きに固まる。
「え、和くん!?」
小さな画面にはスーツ姿の和輝が映し出されていた。
ドアに駆け寄り開けるとやはり長身のイケメンが眉を潜めて立っていた。
「未来、誰だか確認しないですぐにドアを開けたらだめだろう」
「一応モニターで確認したけど」
「ちゃんとやり取りしてからだ。もし見間違いだったらどうする」
「……はい」
不機嫌そうな顔でお小言を言った後、和輝はずいっとドアの内側に入ってくる。
「話がある。上げてくれ」
「えっ?」
今まで和輝は玄関まで送ってくれることはあったが、部屋に上がろうとしたことは一度もなかった。
困惑している内に彼は部屋の鍵をかけ、靴を脱ぎ躊躇なく中に入っていく。
(気まずいはずなのに、反射的にドアを開けてしまった……! 話って、もしかして昨日のこと?)
しかも部屋段ボールだらけだ。敏い和輝が気付かないわけがない。
「えっと……コーヒーでいい?」
すでに21時になろうとしている。宅急便が届く予定もない。
知らない人だったら居留守を使おうと音をたてないように立ち上がり、モニターを見た未来は驚きに固まる。
「え、和くん!?」
小さな画面にはスーツ姿の和輝が映し出されていた。
ドアに駆け寄り開けるとやはり長身のイケメンが眉を潜めて立っていた。
「未来、誰だか確認しないですぐにドアを開けたらだめだろう」
「一応モニターで確認したけど」
「ちゃんとやり取りしてからだ。もし見間違いだったらどうする」
「……はい」
不機嫌そうな顔でお小言を言った後、和輝はずいっとドアの内側に入ってくる。
「話がある。上げてくれ」
「えっ?」
今まで和輝は玄関まで送ってくれることはあったが、部屋に上がろうとしたことは一度もなかった。
困惑している内に彼は部屋の鍵をかけ、靴を脱ぎ躊躇なく中に入っていく。
(気まずいはずなのに、反射的にドアを開けてしまった……! 話って、もしかして昨日のこと?)
しかも部屋段ボールだらけだ。敏い和輝が気付かないわけがない。
「えっと……コーヒーでいい?」