さよならの夜に初めてを捧げたら御曹司の深愛に囚われました
「何にでも“お試し期間”ってのはあるだろう? 俺のマンションで実際一緒に暮らしてみて、俺が君の夫に相応しいか判断してくれ。それでも嫌だったら出てってくれていい。その時は引っ越し先も俺が手配するし、実家には何も言わないでおく」

「お試し期間……」

 和輝は固まる未来の顔に再び手を伸ばし頬をスルリと撫でると、形のよい唇でゆっくり笑った。

「まあ、逃すつもりはないが。君のお眼鏡にかなうよう本気でいくから覚悟しておけよ」
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