悪役令嬢はクールな魔道師に弟子入り致します

魔道の粉

 翌日。

 セシルと一緒に食事をしてから、掃除をして部屋の説明を受けた。
 危ないものもあるので、一応触ったらいけないものなどを教えてもらった。

 綺麗な石のついたネックレスを発見。
 丸い楕円系の石が中央についている。

 「ねえ、セシルこれは何?」
 「これは、戻れなくなったときに使う」

 「どこから?」
 「転移先からだ」

 「ええ?じゃあ、これをつけて現代にいったとして、ここに戻れるって事かな?」
 「違う。ここから転移し、万が一予定と違うところへ転移してしまったときに、場所を確認できるんだ」

 「あー、GPSだ」
 「は?」

 「いやいや、こっちのはなし」

 セシルは私のことをじっと見ている。笑ってごまかすしかない。あはは……。不審そうに見ている。

 「そして、この石に自分の血を垂らすと俺の石に反応して位置を確認できる。位置さえ分かれば俺も助けることが出来る。あまり遠すぎなければのはなしだが……」

 「……ふーん。要するに、セシル以外の人が持っていた方がよさそうだね。つまり、飛ばされそうな人が持っているべきだね」

 「そうだ」

 私はネックレスを自分の胸にかけた。

 「あ、おい」

 「ほら、私は見習い弟子だからなにがあるかわかんないでしょ。一応もらっておいてもいいかなって。安全のために……」

 「しょうがないな。とりあえず、かけておけ」
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