3121号室の狼〜孤高な冷徹御曹司の愛に溺れるまで〜
その後、どんどんと成長していくにつれ、俺が東郷家にとってどんな存在なのかがはっきりと分かり始めてきた。
後から聞いた話によると、母親は高級キャバレーに勤めていて、美しいと囃し立てられナンバーワンの地位についていた彼女の顧客はかなりの大物が多かったそうだ。
そのうちの一人が俺の親父。
そして、この東郷家とは日本経済を揺るがす国内屈指の財閥家系であることが後に分かり、その跡取りが俺と兄貴だった。
けど、本当はこの家にはもう一人兄貴が居るはずだった。
どうやら竜司が産まれて数年後、この家に次男が誕生したらしいけど、体が弱かったのか産まれてから間もなく死んでしまったらしい。
しかも、皮肉にもその次男は俺と同じ誕生日だったそうだ。
そうして我が子を失い、深い傷を負っている中、更なる追い討ちの如く、親父に隠し子がいたという事実。
確かに、普通の神経ならそこで発狂しても可笑しくないと思う。
義理母も初めてその話を聞かされた当時、かなり精神的に追い込まれていたそうだ。
けど、財閥家の妻というプライドがあり、表沙汰にすることも出来ず、挙げ句の果てに仕事でほぼ家に居ない親父は亭主関白で逆らうことも出来ず、代わりに兄貴が幼いながらも必死でフォローしていたらしい。
だから、そんな義理母には同情はするし、二人が俺に憎しみを抱くのも当然の反応なんだとそこでようやく理解が出来た。
それから、誕生日の時に首を絞められた理由も。
そんな望まざる子供でも、この財閥家にとっては保険として一人でも多く後継ぎが欲しかったそうで、背に腹はかえられぬ状態で俺は東郷家の人間として認められたらしい。
だから、無関心でも後継ぎ教育は兄貴と同じようにしっかりと施された。
しかし、どんなに頑張っても、兄貴よりも成績が優秀でも、誰も俺を褒める人間はいない。
けど、消そうと思っても消えない承認意欲はどんどんと成長するにつれて膨れ上がり、一体どうすれば認められるのか。
年齢を重ねる毎に、自分の価値というものを真剣に考えるようになってきた。
自分がこの家にとって異端な存在だというのは良く分かった。
それを証明するように、時折義理母に殺されかける。
もう誕生日に首を絞められるのは恒例化し始めていき、幼いうちは何も出来なかったけど、体が大きくなるにつれてようやく抵抗出来る力が付いてきた。
始めのうちは、いっそのことこのまま殺して欲しいと願っていた。
結局自分の存在のせいで母親は死んで、東郷家には忌み嫌われる。
それなら、もう生きてる意味なんてないと思った。
しかし、自分の価値を考えるようになってから、それでは悔しくなって、この家の罪を全部俺に擦り付けてくる理不尽さが許せなくなり、東郷家の人間が俺を憎むように、俺も東郷家の人間を憎み始めてきた。
だから、義理母に毎度殺されかけるのも我慢出来なくなって、ある日俺は思いっきり突き飛ばしたら、その日を境に首を絞められることがパタリと止んだのだ。
後から聞いた話によると、母親は高級キャバレーに勤めていて、美しいと囃し立てられナンバーワンの地位についていた彼女の顧客はかなりの大物が多かったそうだ。
そのうちの一人が俺の親父。
そして、この東郷家とは日本経済を揺るがす国内屈指の財閥家系であることが後に分かり、その跡取りが俺と兄貴だった。
けど、本当はこの家にはもう一人兄貴が居るはずだった。
どうやら竜司が産まれて数年後、この家に次男が誕生したらしいけど、体が弱かったのか産まれてから間もなく死んでしまったらしい。
しかも、皮肉にもその次男は俺と同じ誕生日だったそうだ。
そうして我が子を失い、深い傷を負っている中、更なる追い討ちの如く、親父に隠し子がいたという事実。
確かに、普通の神経ならそこで発狂しても可笑しくないと思う。
義理母も初めてその話を聞かされた当時、かなり精神的に追い込まれていたそうだ。
けど、財閥家の妻というプライドがあり、表沙汰にすることも出来ず、挙げ句の果てに仕事でほぼ家に居ない親父は亭主関白で逆らうことも出来ず、代わりに兄貴が幼いながらも必死でフォローしていたらしい。
だから、そんな義理母には同情はするし、二人が俺に憎しみを抱くのも当然の反応なんだとそこでようやく理解が出来た。
それから、誕生日の時に首を絞められた理由も。
そんな望まざる子供でも、この財閥家にとっては保険として一人でも多く後継ぎが欲しかったそうで、背に腹はかえられぬ状態で俺は東郷家の人間として認められたらしい。
だから、無関心でも後継ぎ教育は兄貴と同じようにしっかりと施された。
しかし、どんなに頑張っても、兄貴よりも成績が優秀でも、誰も俺を褒める人間はいない。
けど、消そうと思っても消えない承認意欲はどんどんと成長するにつれて膨れ上がり、一体どうすれば認められるのか。
年齢を重ねる毎に、自分の価値というものを真剣に考えるようになってきた。
自分がこの家にとって異端な存在だというのは良く分かった。
それを証明するように、時折義理母に殺されかける。
もう誕生日に首を絞められるのは恒例化し始めていき、幼いうちは何も出来なかったけど、体が大きくなるにつれてようやく抵抗出来る力が付いてきた。
始めのうちは、いっそのことこのまま殺して欲しいと願っていた。
結局自分の存在のせいで母親は死んで、東郷家には忌み嫌われる。
それなら、もう生きてる意味なんてないと思った。
しかし、自分の価値を考えるようになってから、それでは悔しくなって、この家の罪を全部俺に擦り付けてくる理不尽さが許せなくなり、東郷家の人間が俺を憎むように、俺も東郷家の人間を憎み始めてきた。
だから、義理母に毎度殺されかけるのも我慢出来なくなって、ある日俺は思いっきり突き飛ばしたら、その日を境に首を絞められることがパタリと止んだのだ。