【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
興味を失ったように私から視線を逸らし、去って行ってしまったフェンディル殿下。
一人取り残された私は、気の毒そうな周囲の視線に耐えきれず、部屋を飛び出したのだった。
そもそも、私が王太子殿下の婚約者に選ばれたのは、生まれたときからこの身に宿していた加護のためだ。
『精霊に愛される加護』
それは、とても聞こえが良いけれど、精霊は滅多に人の前に姿を現さないし、この加護を持っているからといって、私に何か特別な力が授けられたわけでもない。
「でも、初対面なのに……好みじゃないなんて」
でも、私だって知っていた。
周りのご令嬢たちに比べて、私は特別美しいわけでもなく、その色合いもごく地味なものなのだと。