【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
ルルードのスピードは、通常の馬よりも何倍も速い。しかも、もちろん鞍も鐙もない。
裸馬に乗ったことがないわけではないが、普通であれば長時間乗れるはずもない。
あっという間に過ぎ去っていく景色の中、疲れ切った体で掴まり続けるのがやっとだった。
腕がちぎれそうに痛み、夜通し走り続けるルルードに振り落とされそうになる。
通常であれば耐えられなかったかもしれない。魔力も使い続けてやっとのことだった。
だが、淡い青色の光の中で私に笑いかけた、全てを諦めてしまったようなステラの表情が頭から消えない。そのことに比べれば、どんな過酷なことにだって耐えられただろう。