【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
「なあ、まだ間に合うよな? ルルード」
『ヒヒン!!』
ルルードは軽くいなないて、けれど走ることをやめはしない。
先ほどの光景は、きっと近い未来なのだろう……。
「────ステラ」
夜が明けて、淡い光が徐々に強くなっていく。
まるで、風そのものになってしまったのではないかと思いながら、たどり着いた場所は王立学園だった。
下りたとたん、力を使い切ってしまったのか、ルルードの姿が見えなくなる。
足元がおぼつかないのを叱咤して、歩き出す。そこは、若かりしころに見慣れた風景だ。
「王立学園の卒業式……」
この卒業式を終えれば、ステラとフェンディルの結婚が間近に控えていた。
王族は、王立学園を卒業してようやく一人前と認められる。