a Piece of Cake.

乗るのに躊躇していると、「道混むので早く乗ってください」と呆れられた。

「お邪魔します……これ聡現くんの車?」
「三輪家の車」
「電車で行くと思ってた」
「暑い中、歩かせるのもなと」

実際、車内は涼しくて快適だ。ばたんと運転席の扉が閉まり、車内が静かになる。

なんだろう、この緊張感。

「夕美さんは来ないの?」
「友達と出かけるみたいなんで。出ますね」
「あ、はい」

そして、到着した先が。

「水族館?」
「商店街の八百屋さんからチケット貰ったんで」

この電子化の時代にチケット。

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